フランスへようこそ
ボンジュール! フランスへようこそ。
エスプリあふれるパリの街、温暖な気候で自然豊かなプロヴァンスや南仏地方、木組みの家並みが可愛らしいアルザス地方、ワインやチーズ、バゲットなど美味しいものがいっぱいの食文化、独特の響きに魅せられるフランス語――。その魅力を挙げだしたら切りがないフランスは、観光はもちろん憧れの留学先として、昔も今もヨーロッパの中でもとても人気の高い国です。
ドイツにあるステップイン旅行保険のお客様の中にも、ワーキングホリデービザやビジタービザを取得してフランスに滞在なさっている方が多くいらっしゃいます。今後、フランスへの渡航を計画なさっている皆さんに、ステップインのスタッフがおすすめする観光スポットや現地滞在情報など役に立つミニ情報をご案内いたします。
フランス観光情報
ステップイン旅行保険のドイツ人スタッフの中にも、フランス好きがたくさんいます。フランスといえばパリなしで語ることはできませんが、他にもおすすめの地方や観光スポットがたくさんあります。ぜひ足を運んでみてほしい、スタッフおすすめのトップ10をご紹介しましょう。
1 パリ
なぜパリの街はこんなにも多くの人々を惹き付けるのでしょう。個人的には観光名所ももちろん時には足を運びたいですが、パリの入り組んだ通りを地図も持たずに気の向くままに歩いて、元気いっぱいのパリの子どもたちに出会ったり、犬の散歩をするパリジャンを眺めたり、美味しそうなパン屋さんを見つけたら立ち寄って焼きたてのバゲットを買って道々頬張ったりと、そんな素顔のパリの街を楽しむのが好きです。
公園のベンチに腰掛けて本を読んだり、セーヌ川沿いで日向ぼっこをしながらのんびり時を過ごすのも素敵だなと思います。ちょっとお腹がすいたらカフェで休憩。夕ご飯は美味しいお惣菜屋さんでいろいろ選んで、焼きたてのバゲットとワインを添えるだけでパリならではのご馳走になります。皆さんが好きなパリはどんなパリですか?
2 プロヴァンス地方
ラヴェンダー畑が一面に広がる風景が真っ先に頭に浮かぶ南仏プロヴァンス(Provence)地方。パリなどに比べたら俄然温暖でお天気に恵まれやすい南フランスに位置しています。セザンヌの故郷であるエクス・アン・プロヴァンスは、街を颯爽と歩くフランス人マダムからも洗練された印象を受けるぐらいオシャレ度のとても高い町です。
この地方を訪ねるなら、時間に余裕を持ったプランを立てて、ぜひ周辺に散在する小さな村を訪ね歩いてみてください。サン・レミやレ・ボー、リル・シュル・ラ・ソルグといった小さな村々は、観光客も多いですが、地元の人々の生活感も十分に感じられ、素朴でとても雰囲気があります。どの村もぐるーっと歩いて一周するのにそれほど時間はかからないぐらいの広さなので、古い石畳の小道を気の向くままにお散歩してみてください。途中で可愛らしいお店やカフェにいろいろ出合えますよ。時々、蚤の市も開かれているので、ちょうど市が出ている日にその村を訪ねられたら、とてもラッキーです。
3 コート・ダジュールと小さな村々
夏のバカンスと言えばコート・ダジュール(Cote d'azur)。ニース、カンヌ、アンティーブといった海岸沿いの街は、観光シーズンは込み合うけれど、その賑やかさがまさに「ザ・バカンス」です。でも本当のおすすめは、そこから山沿いにどんどん上った先に見えてくる小さな村々。マティスのロザリオ礼拝堂があるヴァンス(Vence)や「フランスの最も美しい村」の認定を受けているグルドン(Gourdon)など、地図も見ずに回れる気軽さが何とも気楽で、村人は実際にはあまり見かけない(猫には時々会う)けれど、人の暮らしの息吹だけはそこはかとなく伝わってくる感じで、とても落ち着きます。でも、車がないとちょっと不便かもしれません。
4 ロワール地方
フランス北西部に位置するロワール地方(Loire)は、のどかで雄大な自然が広がり数々の古城が残されているため、パリとはまた違ったフランスの魅力を満喫することができます。フランス最長1012㎞というロワール川の流域には、歴代のフランス王が居を構えた城やレオナルド・ダ・ヴィンチなどの芸術家が暮らした城、ルネサンス様式が美しい庭園などが点在し、1日で全てを見て回ることはとてもできないので、数日はたっぷり時間を取って滞在したい地方です。ワインの産地としても知られているので、地元のワイナリーを覗いてみるのもおもしろいかもしれません。
5 モン・サン=ミッシェル
パリと並ぶフランス観光の大本命がモン・サン=ミッシェル(Mont Saint-Michel)。フランス西海岸の小さな離島に修道院がそびえ立つこのカトリックの巡礼地は、フランスが誇る世界遺産の一つです。
訪れた人誰もが良かったと口を揃えて言いますが、その一人であるドイツ人スタッフに聞いてみたところ、パリから列車やバスを乗り継いでの一日観光もできるけれど、どうせここを訪れるなら割高ではあるけれど島内にある宿泊施設に泊まり、翌朝早々に修道院を目指すのがおすすめだと教えてくれました。それならば、観光客がどっと押し寄せる少し前の静かなひとときを思う存分堪能できるとのことです。
6 アルザス地方
ドイツと国境を接するフランス東部アルザス地方(Alsace)は、歴史上ドイツとの関係が深く、フランスだけどドイツ色が濃い所。この地方を代表する街ストラスブールやコルマールの旧市街には可愛らしい木組みの家が建ち並び、普通なら観光シーズンは春や夏ですが、この地方に限っては(春夏も良いけれど)特にクリスマスシーズンがおすすめです。
本場ドイツのクリスマスマーケットさながらに街中がクリスマス一色に染まり、ライトアップされたマーケットでグリューワインを飲んだりクリスマスの飾りを見て回ったり、それはそれはロマンチックです。郷土料理のザワークラウトとお肉の煮込みはボリューム満点でとても美味しいので、旧市街でこじんまりとした雰囲気のいいレストランを見つけたら、ぜひ味わってください。
7 アヌシー
アルプス山脈の麓、スイスやイタリアとの国境からさほど遠くないアヌシーの町は、避暑地と言う言葉がぴったりお似合いな高級リゾート地。夏はバカンス、冬はスキーと一年中ヨーロッパ各国から観光客が訪れ賑わっています。大自然に囲まれたアヌシー湖畔は、何といっても空気が美味しい!旧市街を巡ったり遊歩道でサイクリングを楽しんだり、丘の上にあるアヌシー城まで足をのばしても楽しいでしょう。気候のいい時期ならトレッキングするのもおすすめです。ヨーロッパでは年代を問わず、トレッキングは人気スポーツの一つです。よく歩ける靴で元気に出かけてください。
8 ピラ砂丘
ここは穴場かもしれません。少なくとも私は、フランスに砂丘があるとは知りませんでした。ピラ砂丘(La Dune du pilat)へのアクセスはボルドーから。アルカション湾の絶景を一望できる大きな大きな砂丘です。でも、まずは丘を登らないことには何も見えてきません。体力に自信のない方には階段で(約30分)、達成感を味わい方には階段を使わずに(約2時間)上ることをおすすめします。ちなみにピラ砂丘に感激したというステップインのドイツ人スタッフは階段で上ったとのこと。丘を上り詰めると、そのご褒美として眼下に広がる美しい海岸を見ることができます。夏ならもちろん海水浴も楽しめます。でもまた、せっかく上った丘を海まで下りて行かなくてはいけませんが。
9 リヨン
フランス第1の都市はパリですが、第2の都市はどこだか知っていますか?石畳の続く旧市街の美しい街並みや、街全体が見渡せるフルヴィエールの丘や大聖堂など、観光スポットには事欠かない世界遺産の街リヨン(Lyon)です。フランス南東部に位置し、パリから電車で2時間で行ける距離にあるリヨンは、何といっても旧市街の散策が楽しい所。赤茶色の屋根が続く石畳の通り沿いには、「美食の街」としてしられるだけにレストランやカフェが所狭しと軒を連ね、地元市民や観光客で活気づいています。
10 カランク
マルセイユまで来たら、ぜひ足を運びたい観光スポットがカランク(Calanques)。この辺りは国立公園になっており、断崖絶壁に囲まれたような入り江では、遊覧船ツアーや様々なマリンスポーツが楽しめます。夏ならツアーの合間に海水浴も出来たりするでしょう。カランクを楽しむならハイキングもおすすめ。しっかり歩けるシューズとハイキングの地図、日差しがかなり強いので日焼け止めなどは万全にして臨んでください。ハイキングコースは初心者から上級者向けまでいろいろあるので、事前に下調べをしておくことをおすすめします。途中でケガをしてしまったり、体調が悪くなってしまい病院に行く必要が出てくるかもしれません。そんな時のために、現地で適用される海外旅行保険には必ず加入するようおすすめいたします。
パリのおすすめスポット
パリの定番、初めてパリに来た人はもちろん、パリ上級者でもやっぱり来たら足が向かってしまう観光スポットをご案内しましょう。
1 エッフェル塔
エッフェル塔は間近で見るともちろん迫力大ですが、パリの街を歩いていて、時々ちらりと垣間見えるエッフェル塔というのが私はとても好きです。何も長蛇の列に並んでまで絶対上まで登らないといけないわけでもありません。が、パりまで来たら登るのが当然と思っている方もやはり多いことでしょう。パリ市観光局が発行する「Passlib」という公式パスを利用すれば、長い行列を横目に、エスカレーターで2階、3階へとアクセスできるので、これはいい手かもしれません。でももっと手っ取り早いのは、エッフェル塔に登る日はものすごく早起きをして出かけることです。行列は時間を追うごとに長くなりますが、朝1ならさほどでもありませんのでおすすめです。ちなみに。何もエッフェル塔に登らなくても、パリの街を一望することはできます。それは、パリ随一の高層ビル、モンパルナスタワーに登ることです。ここからなら、もちろんエッフェル塔を眺めつつパリの街をぐるっと見渡すことができますし、エッフェル塔ほど待ち時間が長くありません。
2 ノートルダム大聖堂
2019年4月に起こったノートルダム大聖堂(Notre-Dame)火災はフランスはもちろんヨーロッパ中で大ニュースになりましたが、懸命な消火活動によって2つの塔と正面部は損壊せずに残存しました。市民からは再建を望む声が強く挙がっているものの、改修工事にはかなり時間がかかると言われています。パリにはいくつも観光名所があるものの、このノートルダム大聖堂は観光客はもとよりパリ市民にもとても親しまれています。シテ島に建つこの聖堂、その横を流れるセーヌ川とその周辺の美しい風景が、これからも変わらずそこにあることを願うばかりです。聖堂の裏手にあるジャン23世広場のさり気ない心地よさ、季節折々の花が咲き、ベンチに腰掛けて誰かが本を読んでいて……、お気に入りのパリの一コマです。
3 ルーブル美術館
質問です。「パリで一つしか美術館を見ることができないとしたら、あなたはどこを見ますか?」ひねくれものの私は「ルーブル」とは答えませんが、でもやっぱりはずせないのがこのルーブル美術館(Louvre)です。美術館中庭に建つガラスのピラミッドを見るだけでもう目的達成という人(それは私)もいるかもしれませんが、ここまで来たらどんなに長い行列と人混みが待っていようとがんばって館内に足を踏み入れてください。公式サイトからオンラインで事前にチケットの予約を済ませておくことがまずは何より大事です。そうすれば比較的スムーズに館内に入ることができ、入ってしまえば館内はとても広いので、「例外」を除いて思ったよりスムーズに鑑賞して回ることができます。
「例外」とはもちろん、レオナルド・ダヴィンチの「モナ・リザ」。「77㎝×53㎝」という小さい(実際に見てみると大抵の人はそう思います)大作の前には、溢れんばかりの人・人・人です(スリもかなり混じっていますので要注意)ので、気合を入れていきましょう。フランスを象徴する作品、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」、フェルメールの「レースを編む女」も必見です。
ルーブル美術館公式サイト https://www.louvre.fr/jp
4 サン・ルイ島
ノートルダム大聖堂を見て、そのままセーヌ川に見とれながら橋を渡ったらそこはもうサン・ルイ島(Ils Saint-Louis)。あちらこちらのカフェは、夏場はもちろん冬でも外のテーブル席でお茶をする人たちで活気づいていて、散歩するのがとても楽しい所です。雑貨屋やワイン店など、パリのお土産を買うのにぴったりのお店が立ち並ぶ賑やかな通りもいいけれど、一歩横の細い道を曲がると、洒落たアパルトマンの静かな息遣いが聞こえてくるようで素敵です。こんな所に住んでみたいなあと思わずにはいられない素敵なアパルトマンばかりです。
サン・ルイ島と言えば有名なのが「ベルティヨン(Bertillon)」のアイスクリーム屋さん。いつもお店の前に長い行列ができているので、見つけるのは簡単です。代々続く家族経営のお店で、「パリで一番美味しいアイス」と言われているので(本当に美味しい!)、行列に並んででもぜひ食べてみてください。綺麗な濃いピンク色から目が離せないベリー味、定番のチョコやキャラメル味、すっきりしたシャーベット味など、迷ってしまったらダブルといわずトリプルにしちゃいましょう。
パリっ子たちの人気スポットの一つが4区にあるマレ地区(Marais)。オシャレだけど気取りすぎず、普段着のパリを見ることができる魅力的な界隈です。気さくな感じのカフェも多く、どこに入ろうか迷ってしまうほど。ベーカリーやお惣菜屋さん、ワイナリーもたくさんあるので、立ち止まってお店のウィンドウを眺めているだけでも楽しい時間を過ごすことができます。眺めているだけでは我慢できなくなったら、テイクアウトで気軽にオーダーし、食べ歩きしながらお散歩を続けましょう。お天気のいい日にはボージュ広場のベンチに座って(いつもたくさんの人がいて、なかなか空いたベンチを見つけることができませんが)、のんびり一息。パリで最も美しいと言われているこの広場は、日がな一日、おしゃべりに興じるパリジャンと観光客で活気に溢れています。
この地区の玄関口はメトロSaint-Paul駅。レトロなメリーゴーランドが回って、パリっ子たちの元気な声が響いています。この地区にはかの有名なピカソ美術館があり、建物自体も洒落ていてミュージアムショップも素敵なので、ぜひ立ち寄ってみてください。
6 モンマルトルとサクレ・クール寺院
18区モンマルトル(Montmartre)界隈にあるサクレクール(Sacre-Coeur)寺院前の階段付近は、立つスペースを見つけるのが一苦労なほど観光客でで埋まっていますが、そこから見るパリの眺めは本当に素敵なのでこれほど人が集まるのも頷けます。ミルクベージュがかった生成り色の建物群とグレーに染まった空の色(もちろん青空のこともあります)が混じりあったパリの風景はとても趣があり、ここまで坂を上ってくる価値があります。テルトル広場周辺の賑わいはさっと流してそこから少し裏手に回ると、さっきまでの人混みはどこへやら、こじんまりとしたモンマルトル美術館やぶどう畑が見えてきて、散歩を楽しむにはちょうどいい静けさが待っています。そこから、寺院側とは逆の方向に坂を下ってメトロLamarck-Caulaincourtの駅に着く辺りまで、瀟洒なパリのアパルトマンを眺めながら、素敵な時間が過ごせます。
7 蚤の市
いつの間にやらパリ観光スポットの定番となった蚤の市。クリニャンクール、ヴァンヴ、モントルイユなど、パリ郊外に散在する蚤の市は地下鉄で市内中心部からアクセスしやすいので、アンティークや古着、フレンチ雑貨系が好きな人はもちろん、そうでない人にもおすすめです。日曜日に開いているのも嬉しいところ。パリ市内のお店関連は基本的に日曜日は閉まっているので、市内を巡るなら断然平日の方が楽しい。なので日曜日のプランに蚤の市巡りはぴったりです。くれぐれも気を付けるべきはスリ。郊外の駅周辺は治安が良いとはお世辞にも言えず、パリ市内からほんのちょっと地下鉄に乗っただけでこれほどガラリと風景や雰囲気が変わるのかと驚くほどです。早朝や夕方以降はできれば避けて、明るい時間帯に足を運び、できるだけ軽装、バッグなどは体の前に持ってくるようにしましょう。お財布や貴重品は、上着の内ポケットなどにしまっておくことをおすすめします。
8 シャンゼリゼ通り~凱旋門
ここも定番中の定番。ちょっと古いけれど、ここは敢えて「オー、シャンゼリーゼー!」と口ずさみながら歩くと、気分が一層盛り上がること間違いなしです。でもこの大通りを歩いているのは9割方が観光客。通り沿いにはカフェもたくさんあるけれど、観光客目当てだからかお値段も高めです。どちらかというと、昼間よりも日が暮れてライトアップされた時間帯に足を運ぶことをおすすめします。エトワール凱旋門(Arc de Triomphe de l'Etoile)を中心にぐるーっと走行する車の流れを見ているとなぜか飽きず、どうしてこれで衝突事故が起きないのか不思議でたまりません。
凱旋門の写真を撮るなら、ちょっと危ないけれど、通りの横断歩道の中央付近からだと凱旋門を正面からしっかり撮ることができます。でも、横断歩道の信号が赤に変わる前に渡ってしまわないと両側の車が走り出すので、ささっと写真を撮ってくださいね。
9 マルシェ
新鮮な野菜や果物、チーズやハーブ、お惣菜やワイン、日用雑貨まで、パリの台所に欠かせないマルシェ(市場Marsche)は、パリ市民の毎日の生活と密接につながっているので、パリらしいパリを感じたいならぜひ行ってみたいところです。市内各所にマルシェは立ち、大抵は曜日が決まっているので、地元パリジャンは決まった日に買い物かごをぶら下げて、いそいそと買い物に出かけていきます。モンパルナス地区~7区にあるラスパイユ大通りのマルシェは、ビオ食材を扱っているのが特徴。シックなマダムたちが、新鮮なオーガニック食材を求めてやってきます。アクセスはメトロ12番Rennes駅から。
バスティーユ広場の近くにあるアリーグル市場は、もっと下町風で規模が大きく、何といっても値段が安いのが売り。元気のいいお店の主人に「ボンジュール!」と一声かけたら、その日のとびきりを選んでもらいましょう。アクセスはメトロのバスティーユ駅から。最後に。マルシェは基本的に朝市なので、お昼近くになると後片付けを始めるお店もそろそろ出てきます。早起きをして出かけましょう。
10 ディズニーランド・パリ
パリまで来て、ディズニーランドに行くべきか。答え「ディズニー好きな人にはおすすめです」。
11 ペール・ラシェーズ墓地
以前はパリ20区と言えばもうそこはぎりぎりパリ、というか、パリ郊外といってもいいような感じだったけれど、今では感度の高い洒落たお店も多く見られ、でも敷居の高くない下町風情は変わらなく、注目地区の一つになっています。その20区の中でも広大な敷地を占めているのがこのペール・ラシェーズ墓地(Pere Lachaise)。敷地全体の見取り図を見ながらでないと、どこを歩いているのか迷子になってしまうぐらいです。ジム・モリソンやオスカー・ワイルド、モディリアーニなど数々の有名人のお墓があることで知られています。
墓地と言っても、樹木の生い茂った大きな庭園の中を歩いているようで、石畳の道を進みつつ、墓碑に静かに寄り添う美しい彫像の姿を目の前にすると、しばし言葉を失います。パリ中心部の喧騒からしばし離れて、心穏やかに静かな1日を過ごしたい、そんな時にぜひ足を運んでみてください。でも暗くなってくると少し心細くなってくるので、昼間の明るいうちに訪ねてくださいね。
12 ジヴェルニー村とモネの家
画家モネが晩年の約40年間を過ごしたジヴェルニー村(Giverny)は本当に可愛らしくて小さな小さな村。ずっと昔からの素朴な佇まいを残す小さな家々が立ち並び、時が止まったかのような静けさが漂う、一度訪ねたらずっと心に残る印象深い所です。ピンク色の壁と緑の窓枠の色合いが映えるモネの家は、代表作「睡蓮」のモデルとして知られる庭が何と言っても一番の見所。絵具のパレットを思わせる色彩豊かな空間にしばし身を預けて、小さなスケッチブックにちょっとスケッチしてみるのも気分です。パリからは電車で1時間弱と、気軽な日帰り旅行気分で行けるのも嬉しいところです。冬季はお休みに入りますが、季節折々の草花が咲き誇る春先から夏にかけて、お天気のいい日にぜひお出かけください。
モネの家 84 Rue Claude Monet, 27620 Giverny
パリからの行き方:サン・ラザール駅から電車で約45分、Gare de Vernon駅下車
クロード・モネ財団 http://fondation-monet.com/ja/
13 ジャルダン・デ・プラント
パリにある人気の公園と言えばルクセンブール公園の名がまず挙がりそうなところですが、あえてここではこの植物園(Jardin des Plantes)をご紹介します。国立自然史博物館に属するこの植物園は、前身がルイ13世時代の薬草園だったそう。パリのモスク、カルチェ・ラタンとセーヌ川に挟まれた5区にあり、広大な敷地内にはバラ園や温室、植物学学校などがあります。緑に囲まれた敷地内にあるメリーゴーランドではいつも子どもたちのはしゃぐ声が聞こえ、世界で最も古いものの一つである動物園ではレトロすぎるほどレトロな空間の中、これまたのんびりした表情の動物たちが出迎えてくれます。気取らずに普段着で出かけるのにぴったり。家族みんなでお弁当を持って出かけたいスポットです。
パリにある庭の素敵な美術館
パリは芸術の都。街には隠れ家のような小さな所から超有名どころまで、個性あふれる美術館がいっぱいです。ここでは、あまりに知られたルーブル美術館のような定番はあえて挙げてはいません。どこかちょっと癖のある独特な雰囲気を持ち、一度訪ねたら忘れられない美術館に絞り、その中でもおすすめの5つご紹介します。
1 ロマン主義美術館
あせた緑色の窓枠が洗練された印象を与えるこの美術館は、かつてロマン派の芸術家たちが集ったサロンでもあり、「時が止まったような」という表現がしっくり似合う優雅な空間が。バラのピンク色がこれほど美しく映える建物は見たことがないかもしれません。特に女性に、それから恋人同士で、ぜひ足をお運びください。
Musée de la Vie Romantique
16 rue Chaptal, 75009 Paris
最寄駅:メトロPigalle駅
http://museevieromantique.paris.fr/fr
2 モンマルトル美術館
現在美術館になっているコルト通り12番地界隈には20世紀初頭、多くのアーティストが集まり、芸術創造の場であったというが、今でもふとその当時の風が吹いているような不思議な空気間が流れるモンマルトル界隈。ピンクがかったミルク色の壁が優しい雰囲気を醸し出すこの美術館はモンマルトルの丘に広がるブドウ畑に隣接し、元はルノワールやユトリロがアトリエとしていたアパートでした。光の良く入る明るい館内を見て回ったら、ぜひ「ルノワールの庭」と名付けられた中庭で一息ついてください。独特の静けさがとてもいいです。
Musée de Montmartre
12, Rue Cortot
75019 Paris
最寄駅:メトロLamarck-Caulaincourt駅
https://museedemontmartre.fr/ja/le-musee/
3 ブールデル美術館
賑やかなモンパルナスの一画にありながら、そこだけ少し異空間のような気配を感じさせる、彫刻家アントワーヌ・ブールデルの美術館は元は彼のアトリエ兼住居だった場所。数々の彫刻がさりげなく置かれた中庭は、その飾り気のなさが最大の魅力です。
Musée Bourdelle
18, rue Antoine Bourdelle
75015 Paris
最寄駅:Montparnasse-Bienvenue駅
http://www.bourdelle.paris.fr/
4 ギュスタフ・モロー美術館
モローの自宅だったこの美術館には、時代を感じさせる少し褪せたようなオレンジ色の壁に、膨大な数の作品がパズルを埋め尽くすように飾られていて、まずは作品そのものよりもこの独特な展示の仕方にびっくりしてしまいます。少し落ち着いた頃には、もうあなたはこの得も言われぬ濃密な空間の一部になっていることでしょう。一歩館内に足を踏み入れると、なかなか出てこれない不思議な魅力がある美術館です。
Musée National Gustave Moreau
14, rue de la Rochefoucauld
75009 Paris
最寄駅:メトロTrinite駅
https://musee-moreau.fr/
5 ロダン美術館
ここで紹介する5つの美術館の中では最も知名度が高いのがここ。エッフェル塔やInvalidsなどからも歩いて来れるぐらいの距離で、サンジェルマンデプレ界隈からもさほど遠くないパリ屈指のブルジョア地区、7区にあります。手入れが行き届いた感のある心地良い庭園は、館内を見た後でもその前でもいいですが、ぜひお天気のいい日に、それも朝早い時間帯に訪ねることをおすすめします。ロダンの「考える人」(フランス語ではLe Penseur)や「接吻」(同じくフランス語でLe Baiser)は、どんな角度から見ても美しい作品です。彫刻にはあまり興味がなかった人でも、この美術館を訪ねるとちょっと意見が変わるかもしれません。
Musée Rodin
77 rue de Varenne
75007 Paris
最寄駅:メトロValenne駅
http://www.musee-rodin.fr/
パリでしたいこと
パリ好きのドイツ人スタッフが、「パリに行ったらやりたいこと」を教えてくれました。月並みではありますが、思わず共感してしまいます。
- 夏の夕暮れ時、セーヌ川のほとりに座ってのんびりする。ワイン、バゲットとチーズも忘れずに。→ヨーロッパの夏の夜は長い。22時くらいまではまだ薄っすらとした暗がりで夕涼みを楽しむことができます。
- セーヌ川の観覧船ツアー(バトームーシュ)に参加したい。
- モンマルトルのテルトル広場で、絵描きさんに自分の似顔絵を描いてもらう。
- シャンゼリゼ通りから、凱旋門の周辺をぐるりと走る車の流れを見る。
- 7月14日のフランス革命記念日(パリ祭)の日に、シャンゼリゼ通りのパレートと花火を見る。
- マカロンを食べる。
- ギャラリー・ラファイエットでショッピング
フランス生活情報
【医療】
在フランス日本国大使館によると、フランスの医療水準は世界的にもトップレベルで、衛生事情も概ね良好です。現地の病院を受診する場合、日本とは異なる点も多く、言葉の問題もあります。どんな症状なのか医師にしっかり伝えることが何より大切ですので、言葉に不安がある場合はフランス語のできる友人や知人に付き添ってもらえると安心です。それが難しい場合は、症状についてメモ書きを用意し、受診時に持参するのも良いでしょう。
フランスで病院に行く場合、緊急の場合には救急外来を受診してすぐに診てもらう必要がありますが、通常の診察には事前に予約が必要です。また医師から処方箋をもらったら、最寄りの薬局で購入します。
日本とは気候が違うヨーロッパに来ると、日本にいた頃には全く生じなかった健康上のトラブルが起こりがちです。ステップイン旅行保険のお客様からいただく病院受診理由のうち、よくあるものを挙げてみました。
- 風邪やインフルエンザ
ヨーロッパの冬は寒くて長く、どんより曇った日が続きがち。当然風邪やインフルエンザが急増します。医師から予防接種を勧められることもよくあります。※フランスでは、子どもが幼稚園や小学校に入学する際、予防接種歴(仏語)の提出が求められます。大使館等で必要書類に関する詳細をご確認ください。 - 乾燥による肌のトラブル
日本に比べて湿度が低いため、思った以上に空気が乾燥しています。そのため、肌にトラブルを抱え、皮膚科を受診する人は少なくありません。 - 精神不安
慣れない外国での生活でストレスが溜まったり、気分が不安定になったりすることがあります。おかしいなと感じたら、早めに受診することが肝心です。 - 歯科治療
現地での病院受診で何といっても多いのが歯医者さん。渡航前にしっかち虫歯治療を終えてきた人でも、詰め物が取れてしまったり親知らずが痛み出したりと、何かと厄介です。それに歯科治療は、一般的に治療費が高額になりがちです。旅行保険に加入する際には、歯科治療の補償範囲や補償額をしっかり吟味することをおすすめします。 - スポーツによるケガ
サッカーの本場であるヨーロッパには、サッカー留学で渡航する人も多くいます。ただ、残念ながらスポーツにケガはつきもので、サッカーに限りませんがスポーツ中にケガをして現地で治療が必要になるケースはとてもよくあります。場合によっては手術をすることになったり、リハビリ治療を勧められることもあります。保険選びの際には、補償範囲はもちろんのこと、松葉づえなどの補助器具が補償の対象になっているかも大切なポイントになります。
〇日本語の通じる病院や医師
同大使館サイトでは、主にパリ市内や近郊にある日本語の通じる病院や医師の情報が掲載されています。いざという時のために、事前にチェックしておくことをおすすめします。
https://www.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/iryo.html
【生活】
- 禁煙について
カフェやレストラン、ホテル、公共交通機関などの公共スペース(喫煙所は除く)、公園などは禁煙となっている場所が大半ですのでご留意ください。 - チップについて
レストランなどでは、料金の中にサービス料がすでに含まれているので基本的にチップを渡す必要はありませんが、その店員さんがとても親切で、気持ちよく食事の時間を楽しむことが出来た時などは、お礼の意味を込めて5~10%ぐらいのチップを残しておいてもいいと思います。 - 車の運転について
ワーキングホリデー:日本の運転免許証をフランスの免許証に切り替えることができないので、有効な日本の免許証とその仏語訳を携帯して運転ができます。 旅行者:日本で発給された国際運転免許証とその仏語訳を携帯して運転ができます。 - 公共機関のストライキについて
フランス、特にパリに短期間でも滞在するとすぐに覚えてしまう単語があります。「Greve」―ストライキです。この国では本当に頻繁にストライキが行われるので、パリの地下鉄やバス(RATP)、国鉄(SNCF)利用者はよく泣かされます。数日前にはストの予告がされますが、通勤中にストにはまった人などは、ブツブツ文句を言いながら、歩いて仕事場まで通うことになります。
- フランスの祝祭日
1月1日 元旦
4月13日(2020年)イースターの月曜日
5月1日 メーデー
5月8日 終戦記念日
5月21日(2020年)昇天祭
6月1日(2020年)聖霊降臨祭
7月14日 革命記念日
8月15日 聖母被昇天祭
11月1日 諸聖人の日
11月11日 1918年の終戦記念日
12月25日 クリスマス
【盗難に注意】
パリなどの大きな街や観光地では、日本に比べてスリや強奪が圧倒的に多発しています。注意すべきポイントをまとめました。
- 高額な現金を持ち歩かない。
- パスポートや各種証明書などの貴重品を一つにまとめて携帯しない。(念のため重要書類はコピーを取っておくといいでしょう)
- 人で賑わう場所で、財布を出したりお金を扱うことは極力避ける。
- バックパックなどは人混みの中にいる時には特に背負わず体の前に持ってくる。
- 上着の外側のポケットに携帯電話などを入れない。
- カフェやレストランのテーブルに携帯電話や財布を置かない。
- 常に警戒を怠らない。不審な人を見かけたら、できるだけ距離を置く。
それでも盗難や強奪が起きてしまったら
- 旅券の盗難→同大使館へ連絡する
- クレジットカードの盗難→カード会社に連絡してカードの停止手続きをする。
- 最寄りの警察に被害届(盗難届)を出す。
→ステップイン旅行保険の荷物保険には、盗難時の補償も含まれています。もしもの時のために加入をおすすめいたします。
〇緊急時の連絡先番号
在フランス日本国大使館
7 Avenue Hoche 75008 Paris Tel: 01-48 88 62 00 (代表)
https://www.fr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
フランスに滞在する日本人のための各種書類手続き、パスポートの盗難紛失時や在留届、各種証明書の発行手続きなどは大使館が窓口となります。
警察 17
ヨーロッパ緊急番号 112
消防署 18
緊急医療サービス 15
(参考:在フランス日本国大使館)
保険プラン(保険料/月)
- 基本プランに含まれています。
オプションプランのうち保険料が別途明記されている保険は、ご希望に応じて補足加入が可能です。各保険の補償内容の詳細は日本語の保険約款でご確認いただけます。
長期滞在時のおすすめ「ファーストクラス」「ファーストクラスゴールド」
ステップインが提供する保険は、ドイツ旅行保険大手HanseMerkur社の保険です。
現地滞在期間または保険契約期間が13カ月以上の場合は、新規・延長契約ともに疾病保険の保険者が同社子会社のADVIGON社に移ります。保険プランや補償内容等は同じですのでどうぞご安心ください。